心臓疾患の犬のトリミング

「ちょうどいいを一緒に考える。」

大阪府泉大津市にある子犬からと高齢犬専門店とりみんぐ処haloの代表、米良です。

心臓疾患。

と言っても様々なものがありますが、小型犬に多い「僧帽弁閉鎖不全症」がよく知られています。

僧帽弁とは左心房と左心室を隔てる弁のことです。

この僧帽弁がしっかり働いてくれているおかげで血液が逆流することなく大動脈へと流れていきます。

しかし、閉鎖不全を起こすと肺水腫などを起こし死に至ることもあります。

ただ、軽度であれば症状を示さないこともあるので、定期的な検査や聴診をしたほうが良いでしょう。

この病気は遺伝的な要因もあるようです。

実際、私が動物病院でトリマーをしてきてこの病気が多かった犬種はマルチーズやチワワでした。

さて、僧帽弁閉鎖不全症のわんこのトリミングはどの工程も注意が必要です。

もちろん症状や進行具合によっても変わりますが、少しの興奮で病状が悪化し、命の危険が伴います。

トリミングが嫌いであったり、恐怖を感じてしまう子はそれだけで心拍数は跳ね上がり、心臓に負担がかかるのです。

もし、自分が心臓疾患にかかっていたら、極力恐怖を感じたり緊張する場所には行かないようにするはずです。

けれど、わんちゃんは言葉が話せません。

飼い主がしっかりと病気に向き合い、無理のないトリミングをする、もしくはトリマーに伝えることが大切です。

そして更にリスクが高いのがシャンプーです。

温かいお湯をかけると血圧の変化が起こり心臓に負担がかかります。

やはり寒暖差があるほど危険は増えます。

そして、シンクに入ることやシャワーに恐怖を感じているならもっと危険な状況です。

血圧は上がり、心臓がバクバク・・・

そして、シャンプー後はドライヤーも必要になります。

工程が長い分わんちゃんの様子をしっかりと観察することが必要です。

以上のように心臓疾患というのはトリミングでかなりのリスクが伴います。

そして、高齢になっていくにつれリスクは跳ね上がっていくのです。

では、ここからはオススメな方法をお伝えしていきます。

まず、作業を一度にしようとしないこと。

進行や症状によって臨機応変にするべきではありますが、お家でトリミングをしている方は、爪を一日一本ずつ切っていく・・・など、一つの作業を小さく少なくしていくのです。

そうすれば犬の負担は少なくて済みます。

お散歩で爪を削ってしまうのも効果的です。

獣医師から激しい運動を止められている場合はなるべくゆっくり歩くなど、犬が興奮しないように気をつけましょう。

シャンプーをする際はお風呂場をなるべく寒暖差が少ないようにしておきましょう。

お風呂に浸かったりさせるのはやめておいたほうが良いです。

なるべく早く終わらせることが負担を減らせる方法です。

症状が激しい場合は、シャンプーではなくサッと洗い流せるものを使用しましょう。

当店ではクイックウォッシュという流すタイプのものを使用して時短をしています。

そしてドライシャンプーであれば、「乾かす」という工程を減らすことができます。

トリマーさんに任せているという方は、症状や進行具合などをしっかりと伝えましょう。

その子に応じた方法を一緒に考えてくれるはずです。

2日間に分けても良いですし、一部分だけカットでも良いでしょう。

トリミングサロン側は生きてお返しすることが一番の優先事項になるので、カットの綺麗さなどは妥協しなければならないこともあるでしょう。

飼い主様、わんこ、トリミングスタッフが納得できるよう話し合うことが大切です。

以上、心臓疾患のわんちゃんのトリミングについてお話ししました。

心臓疾患に関しては遺伝などで罹患してしまうので仕方ない部分もありますが、トリミングへの恐怖心や不安感は減らすことができるはずです。

私はそういった場合の負担を減らすためにも子犬の頃にトリミングの練習する必要があると思っています。

心臓が悪くなってしまっても、高齢になっても安定してトリミングを受けられるようなトリミングサロンでありたいのです。

飼い主様とわんこがずっと安心して笑顔で通えるように。

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