トリミングで怒らないわんちゃんにするために

「ちょうどいいを一緒に考える。」

大阪府泉大津市にある子犬からと高齢犬専門店とりみんぐ処haloの代表、米良です。

皆さんは、トリミング中に噛むわんちゃんや恐怖に震えているわんちゃんを見たことがあるでしょうか?

トリマーはそのような子たちを見るのは日常茶飯事です。

今はyoutubeなどでもトリミング中に噛んでしまうわんちゃんの動画が流れるようになりましたので、ご覧になった方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、なぜそのようなことが起きるのでしょう?

それはトリミング中は多くのわんちゃんが我慢しているから。

慣れないテーブルの上に乗ってじっと動かないようにしながら、爪切りやバリカンなどが行われます。

そしてなぜだかお湯をかけられてシャンプーをされるのです。

長い子であれば、全部の工程で3時間以上おこなうこともあります。

自分に置き換えて想像してみてください。

なぜされるのか意味がわかっていない状況で、服を脱がされ、全身を洗われて、カットされる。

その間、小さな場所で固定されているわけです。

・・・怖くないですか?

それでも人はだいたい何をされているのかは想像することができますよね。

しかし、わんちゃんにはできません。

行われている目の前のことが不快かそうでないかを感じるだけです。

子犬はどんなことでも好奇心が旺盛で楽しい時期があります。

社会化期と呼ばれます。

実はそこに大きな罠があります。

初めてトリミングに出した時に好奇心旺盛で恐怖心が少ないため大抵の子が喜んだり楽しそうに振る舞います。

だから、飼い主さんは喜んでいると勘違いしてしまう原因となるのです。

が、

社会化期が過ぎて子犬の自我が芽生えてくると警戒心も増えてきます。

その頃に吸収した様々な経験がその子の性格を形作っていくのです。

トリミングをしている愛犬をガラスから見たことがある方も多いかもしれません。

一見おとなしくしているように見えても、恐怖や不快感を感じている子は多くいます。

しかし、よく観察してみるとわんちゃんは多くのサインやシグナルを出しています。

そのサインを気づかなかったり、無視して続けていくと「恐怖で震える」「噛む」「吠える」原因となっていくのです。

そうです。

大抵の場合わんちゃんは悪くありません。

トリマー、獣医師、そして飼い主さまでさえもその原因となり得ます。

周りで関わった人が悪影響を及ぼしていることが非常に多いのです。

では、どうすれば良いのか?

私は何事も子犬の時期には必ず慣れさせり、練習が必要だと考えています。

例えば自分の子供がスイミングスクールに通うようになったとしましょう。

スクールの先生は初心者の子どもたちにどのような教え方をするでしょうか?

いきなり

「25メートル泳いできなさい!」

って言いますか?

言いませんよね。

慣れていくには順序が必要です。

足を付けて歩く→顔をつける

というように順番に行うはずです。

もし、恐怖を感じてしまったら行きたくないと親に泣きつくでしょう。

しかし、わんちゃんの場合はどうでしょう?

初めて合うトリマーに初めての場所。

それなのに爪切りやバリカン、シャンプー、ドライヤー、カット・・・

嫌いになるに決まってますよね。

それはご家庭でも同じです。

ご自宅でする時に爪切りの道具から慣れさせようとせず、すぐに爪を切ってしまいがちです。

まずは道具に慣れることも大切なのです。

そして、わんちゃんが嫌だと逃げ回ると「大人しくしなさい!」と怒られるのです。

理不尽極まりないと思いせんか?

犬が問題行動を起こすのは遺伝や育て方を考えない繁殖も原因ではありますが、

生まれてきた子たちに少しでも怖くない、少しでも気持ちが楽になるトリミングが広がることを願っています。

トリマーやトリミング室が好きになったわんちゃんは半ば遊びに来てます(笑)

けど、それでいいと思っています。

清潔にしたり環境に合ったトリミングは必要です。

が、ぬいぐるみのようなカットで可愛くするために辛いトリミングをし続けることが本当に愛犬のためと言えるのでしょうか?

飼い主様のためだけのトリミングになってませんか?

今一度、犬と人のための「ちょうどいい」トリミングを一緒に考えてみませんか?

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