子犬のトリミングへの関心

ちょうどいいを一緒に考える。

大阪府泉大津市にある子犬からと高齢犬専門店とりみんぐ処haloの米良です。

前回のお話しでトリミングの改革後は穏やかで仕事も楽しかったのですが、その穏やかな毎日になぜか満足しておらず、焦るような気持ちで過ごしていたんですね。

その焦りを埋めるかのように、その頃色々な勉強をしておりまして…。

お肌の勉強に始まり、わんこの食事・栄養にハマって専門的な先生の講義を聞きに行ったりしてました。

挙句の果て、分子栄養学まで勉強しだす始末(笑)

おかげで、栄養に関してはちょっと詳しいですが、それでも素人に毛が生えたようなものです。

知識が増えたことは決して意味がないわけではないのですが、今振り返ると当時の私には「道」が見えていなかったように思います。

正しくは、道の先にあるゴールとでも言いますかね。

知識を増やしていくことが好きな方なので、勉強は苦ではありませんでしたが、やってもやってもなぜか満たされず、焦るような感覚に悩んでいました。

例えるなら広い海の上を一生懸命足をバタつかせながら進んでいるのですが、その方向が前なのか後ろなのもわからない状態という感じでしょうか。

沈んでしまうんじゃないか?

この方角で合ってるのか?

常にそんな不安がつきまとっていました。

その頃には先輩の藤本さん(現家族と子犬の学校cocico代表)は分院でトリミングをしており、残った私はリーダーとして働いていました。

藤本さんは犬の行動学や子犬についての勉強をして、トレーニングを織り交ぜたトリミングを行っていたようでした。

私も行動学に興味があったので、藤本さんにお願いして教えて頂くことになったんです。

まさに目からウロコ状態でした。

これは全てのトリマーが知っておいた方がよい知識なのでは?

と思うほどでした。

以前から、犬に優しいトリミングで有名な方々のセミナーにはよく足を運んでいたので、身体と心ではなんとなく分かっていたのです。

ですが、行動学という論理的な知識と結びつけると今まで行ってきた自分のトリミングの正しさと同時に曖昧さがわかったのです。

その時に私の心が満たされない理由が見つかったんです。

私はもっとわんこに好かれたいし、飼い主様に安心してもらいたかったんだなって。

「この子は米良さんのことが大好きなの。」

って言われた時が一番嬉しいことに気づけたんです。

かつて、専門学校に通い始めた時の自己紹介でどんなトリマーになりたいかを発表する時間がありました。

私はこう言ったんです。

「犬に好かれるトリマーになる。」

じゃあ、この知識を活かしてもっとわんこに好かれてもっと飼い主さんを安心させてあげたらいいんじゃないか!

以前から他のサロンで断られた子を長時間預かって少しずつ慣らしていく方法を行ったりしていました。

やり方は少し違いますが、その延長線上で子犬にもその方法を試してみたんです。

すると、ほとんどの子がしっぽを振って楽しそうに来てくれるようになったんです!

その楽しいトリミングを最大限にしてあげられるには子犬からのトリミング練習をすることだったんです。

道がうっすらと見えてきた瞬間でした。

つづく。