トリミングへの第一歩 〜おやつから始まる信頼づくり〜

「共にわんこを育てる」トリミングサロン

大阪府泉大津市にあるとりみんぐ処haloの代表、米良です。

新しいお客様、あおいちゃん。

先日、haloに新しいお客様がやってきました。

名前は あおいちゃん。

元保護犬のミックスのわんちゃんです。

あおいちゃんは 鹿児島県の奄美群島・徳之島 で保護され、今のご家族に迎えられました。

実は徳之島は私の父の生まれ故郷でもあり、少し親近感が湧きます。

ご家族に迎えられて 約6年。

今回haloに来てくれたのは 娘さんの結婚式に一緒に出席するため、キレイにしてあげたい という理由でした。

「それなら他のサロンでもできるのでは?」

と思いましたが、お話を聞いて納得。

あおいちゃんは とても怖がり なのです。

人は好きで寄っていくものの、ビクビクしながらだったり、音や動きに敏感だったり…。

一度だけトリミングサロンに行ったものの、

不安そうな様子を見た飼い主さんのほうが心配になり、

それ以来ずっとお家でシャンプーをしていたそうです。

しかし、娘さんの結婚式も控え、お家でのシャンプーも大変になってきたころ。

そんなとき、 haloのホームページ を見つけてくださいました。

さて、そんなあおいちゃん。

練習当日はどんな様子だったのでしょうか?トリミング室を覗いてみましょう。

初めましての挨拶は慎重に。

まず、初めましての挨拶をする時は、すぐに撫でたり、近寄ったりするのはNGです。


動物にはそれぞれ 「安全圏」 のようなものがあります。


この中に急に入られると、警戒してしまうもの。

だから、初対面のときに すぐに撫でたり、近づいたりするのはNG です。


もし、その警戒を無視してどんどん踏み込んでしまったら…あとはご想像にお任せします。

あおいちゃんもやはり警戒心が強く、なかなか近づいてきません。


おやつをあげようとしても、食べたそうにするものの、口にはしませんでした。

実は おやつを食べるかどうか は、緊張のひとつの指標になります。


そして、あおいちゃんの 伏せ気味の目 や 硬直した身体 からも、緊張しているのが伝わってきました。


ただ、 うなったり攻撃的な様子は一切なし。


おそらく 人自体は好き だけど、心を開くまでに時間がかかるタイプなのでしょう。

そこで、怖がらせないように 少しずつ距離を縮めていきます。

すると、30分ほどで 横に座らせてくれるようになり、触らせてもくれました。


でも、おやつはまだ食べません。

トリミングをスムーズに行うためには、まずワンちゃんに「ここは安全な場所だ」

と感じてもらうことが大切です。しかし、警戒心が強い子の場合、食べ物を受け取ることすら難しいこともあります。

そこで今回は、あまり干渉しすぎず、少しずつ距離を縮めることを意識しました。


「近づく → 撫でる」を繰り返しながら様子を見守ること約2時間…。

ついに、おやつを食べてくれました!

これは 大きな第一歩 です。

一度おやつを食べてからは、少し安心したのかよく食べてくれるようになりました。

今日はこのくらいで練習を終えることにします。

まずはトリマーとの信頼関係を築くこと。

そして、この場所が安全だと知ってもらうことが何よりも大切です。

私は、こういった元保護の子たちだけでなく、子犬から成犬までどんな子でも初めて場所には少しずつ慣れることが必要だと思っています。

トリミングでは、爪切りやシャワー、ドライヤーなど、ワンちゃんにとっては意味がわからず、不安を感じることがたくさんあります。

だからこそ、少しずつ慣れる練習をすることで、負担を軽くしてあげられると考えています。

次回からも焦らず、少しずつ。

あおいちゃんのペースに合わせたトリミング練習を続けていきます。


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