「子犬のトリミング、できれば“楽しみな日”にしてあげたい」
そんなふうに思う優しい飼い主さん、ほんまは多い。
でも実際は、
行く前からそわそわしてたり、入った瞬間に固まってしもたり、
終わったあと、ぐったりしてることもある。
その姿を見ると、「これでええんかな…」って、心配になるんも自然なことやと思う。
じゃあ、なんで「楽しみな日」にするのが難しくなりやすいんやろ。
いちばん多いのは、
最初から“できる前提”で工程が進んでしまうこと
やねん。
多くのサロンは、時間とメニューが先に決まってる。
それ自体が悪いわけちゃうねんけど、子犬にとっては“はじめて”がぎゅっと詰まった時間になることがある。
音、匂い、足を触られる感じ、台の上、知らん場所、知らん人。
まだ慣れてへんまま進むと、
「こわい」「逃げたい」
がちょっとずつ積み重なって、次のトリミングがしんどくなってしまうことがあるんよね。
もうひとつは、
“最後までできた”が、子犬にとってはしんどい記憶になることがある
ってこと。
外から見たら、暴れへんかった、噛まへんかった、ちゃんと終われた。
せやけど心の中では、「こわかったけど我慢した」になってることもあるねん。
その「我慢」が続くと、回数を重ねるほど苦手が育ってしまう。
ほんまは、子犬のうちにこそ、心が軽い形で覚えていけたら理想やと思う。
だからこそ大事なんは、
仕上がりよりも、「その日の終わり方」
やねん。
ちょっと触れたら終わり。ひとつできたら終わり。笑顔で終わり。
「今日はここまでで大丈夫」って選べる余白があるだけで、子犬の記憶はやさしくなる。
でも、時間や工程がきっちり決まってる現場ほど、
この余白を取りにくいのも現実としてあるんよね。
子犬のトリミングは、ただ綺麗にするだけの時間ちゃう。
これから一生続く「お手入れ」との関係をつくる、最初の一歩
でもあると思う。
小さな「できた」を積み重ねて、心地よいまま終える。
その体験が増えるほど、トリミングは少しずつ「楽しみな日」に変わっていく。
今だけやなく、未来まで。
そんな気持ちで、子犬の一回目を大事にしてあげてほしいなと思ってる。


