みなさん、こんにちは。とりみんぐ処haloの米良です。
今日は、お家での「ブラッシング」に悩む飼い主さまへ向けて、
愛犬との関係を劇的に変える、大切なお話をさせていただきます。
愛犬の毛玉をとかそうとブラシを近づけた瞬間、
「ウゥーッ」と低い声で唸られたり、ブラシにガブッと噛みつかれたりした経験はありませんか?
そんな時、反射的に「コラ!」「ダメでしょ!」と大声で叱って、
マズル(鼻先)をギュッと掴んで、無理やりブラシを続けていませんか?
「ここで私が引いたら、犬に舐められる(主従関係が崩れる)」
そう思って、心を鬼にしてブラッシングを頑張っている方も多いと思います。
しかし、お手入れのプロフェッショナルとして、一つだけはっきりとお伝えします。
ブラシに噛みつく犬を「ダメ!」と叱るのは、今すぐやめてください。
それは、愛犬をさらなる恐怖に追い込み、一生のお手入れ嫌いを作る「トラウマの原因」になってしまうからです。
🐾 犬はあなたを「舐めている」わけではありません
まず、飼い主さまの誤解を解かせてください。
犬がブラシに噛みついたり、唸ったりするのは、「私がボスだ!」と
反抗しているわけでも、あなたを舐めているわけでもありません。
💡 噛むことの正体は「切実なSOS」です
犬がブラシを嫌がるのには、必ず理由があります。
「毛が引っ張られて痛かった」「ブラシの金属が冷たくて驚いた」
「前に無理やり押さえつけられて、すごく怖い思いをした」
言葉が話せない犬にとって、噛む・唸るという行動は、「やめて!怖いよ!痛いよ!」という必死のSOS(自己防衛)なのです。
それなのに、勇気を振り絞ってSOSを出した愛犬に対して、
大好きな飼い主さまから「ダメ!」と怖い声で叱られ、さらに無理やり痛いことをされたら…
犬の心の中はどうなってしまうでしょうか。
🐾 叱ることで始まる「負の連鎖」
叱りながら無理やりブラシを続けると、犬の頭の中ではこんな方程式ができあがります。
⚠ 犬の頭の中で起きていること
ブラシが現れる = 痛い・怖いことが起きる
+ 飼い主さんが怒る = もっと怖い!!
=「ブラシは、絶対にやっつけなきゃいけない凶器だ!!」
この方程式が完成してしまうと、次はブラシを見ただけで逃げるようになり、
逃げられないと分かれば、自分の身を守るために本気で噛みついてくるようになります。
飼い主さまは血を流し、愛犬はストレスで震え、お互いにとってブラッシングが「苦痛な時間」になってしまうのです。
🐾 恐怖心を解きほぐす「トレーニング」の始め方
では、すでにブラシが嫌いになってしまった子には、どう接すればいいのでしょうか。
haloが実際に行っている、行動分析学に基づいた「正の強化」のトレーニングを
ご自宅で実践できるステップに分けてお伝えします。
まずは今日、犬の毛をとかすという目的を一度捨ててください。
目的は「ブラシ=おいしい・嬉しいもの」へと記憶を書き換えることです。
ステップ1:ブラシを見たら、おやつが出てくる!
まずは、犬の視界にブラシをチラッと見せます。犬がブラシを見たら、すかさず最高に美味しいおやつ(ボーロやちゅ〜る等)をあげます。これを何度も繰り返します。犬が「あれ?ブラシが出てくると、おいしいおやつがもらえるぞ?」と気づくまで、体に触れる必要すらありません。
ステップ2:背中に「1秒」触れるだけ
ブラシを見るとシッポを振るようになったら、次は「ブラシの背(トゲトゲしていない方)」で、犬が嫌がらない背中やお尻にポンッと「1秒だけ」触れます。じっとできたら、すかさず「OK!」と明るく褒めておやつをあげます。「触られても痛くないし、おやつがもらえた!」という小さな成功体験を作ります。
ステップ3:絶対に「マズル」は掴まない
お顔周りを練習する時、口を開けないようにとマズル(鼻先)を力強く握る方がいますが、これはNGです。鼻先は犬にとって超敏感な急所。そこを拘束されると恐怖でパニックになります。顎の下に「そっと手を添えるだけ」で、犬がいつでも逃げられる余裕を持たせてあげることが、逆に「安心感」を生みます。
愛犬が「嫌だ!」と顔を背けたら、そこでストップ。絶対に深追いはしません。
「嫌ならやめてもらえるんだ」と犬が学習することで、
結果的に「それなら、もう少し我慢してみようかな」と自発的に協力してくれるようになるのです。
🐾 お手入れは「愛を伝える時間」です
飼い主さま、毎日のお手入れ、本当にご苦労様です。
「今日も怒らせちゃった」「私がお手入れ下手だからいけないんだ…」
噛まれながら、そんな風にご自身を責めていませんか?
飼い主さまが必死になるのは、愛犬を清潔に保ち、健康を守りたいという「深い愛情」があるからです。
決してあなたが悪いわけではありません。ただ、犬への「伝え方」を知らなかっただけなのです。
ブラッシングの時間は、本来、親が我が子を撫でるような、
愛犬にとって最高に心地よい「愛情を伝えるスキンシップの時間」のはずです。
もし、ご自宅でどうにもならなくなってしまった時は、一人で抱え込まずにプロを頼ってください。
haloの「トリミング準備レッスン」では、もつれた心の糸を少しずつ解きほぐし、
わんこが「お手入れって楽しい!」と思えるように、一から心に歩幅を合わせていきます。
愛犬とのブラッシングの時間が、戦いではなく、
お互いに穏やかな笑顔で見つめ合える「幸せな時間」になりますように。
私たちが全力でサポートさせていただきます!
